AQUA「AQW-DXS12A」は、洗濯12kg・乾燥6kgに対応するヒートポンプ式ドラム式洗濯乾燥機です。
公称では、標準の洗濯~乾燥が約139分、消費電力量は950Wh。12kgクラスながら幅595mm・奥行667mm・高さ943mmに収まっています。
一方、確認できた実使用記録では「十分乾く」という結果と、「厚手の衣類が乾き切らない」という結果の両方がありました。さらに、購入直後は乾燥を高く評価していた使用者が、約半年後には乾燥不足を報告した記録もあります。
今回は自前の乾燥実測値をまだ取得していません。そのため、外部の実使用記録を独自実測として扱わず、公称値と確認できた使用結果を分けて整理します。
結論|AQW-DXS12Aは「12kg洗える」と「6kg乾かせる」を分けて考えたい
AQW-DXS12Aで最初に確認しておきたいのは、洗濯容量12kgに対して乾燥容量は6kgという点です。
12kgの衣類を一度に洗える一方、その12kgをそのまま全量乾燥まで行える仕様ではありません。
標準洗濯~乾燥の公称値は約139分、消費電力量は950Whです。
ただし、確認できた実使用結果は一方向ではありません。
タオルまで十分乾いた、ふんわり仕上がったという使用例がある一方で、容量内で使用してもタオルやジーンズなどが乾き切らないとした例も確認できました。
特に注目したいのが、同じ使用者による約半年間の変化です。
購入直後には乾燥後の仕上がりを高く評価し、生乾き臭もないとしていました。しかし約半年後には、タオルやジーンズなどが乾き切らない場合や、生乾き臭が発生する場合を報告しています。
これは1件の継続記録であり、「半年使うと乾燥力が落ちる」と一般化できるデータではありません。
ただ、AQW-DXS12Aを乾燥目的で選ぶなら、購入直後の仕上がりだけではなく、衣類量・厚手衣類の割合・使用期間・メンテナンス状態まで含めて見る必要があることを示す材料にはなります。
AQW-DXS12Aで確認しておきたい主要な数字
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 洗濯・脱水容量 | 12kg |
| 乾燥容量 | 6kg |
| 標準洗濯時間 | 約29分 |
| 標準洗濯~乾燥時間 | 約139分 |
| 洗濯時消費電力量 | 55Wh |
| 洗濯~乾燥時消費電力量 | 950Wh |
| 洗濯時標準使用水量 | 約84L |
| 洗濯~乾燥時標準使用水量 | 約59L |
| 運転音 | 洗い34dB/脱水42dB/乾燥45dB |
| 本体サイズ | 幅595×奥行667×高さ943mm |
| 質量 | 約95kg |
この中で購入判断に特に影響するのは、12kg・6kg・139分・950Whの4点です。
大量に洗えることと、一度に大量乾燥できることは同じではありません。
乾燥6kgの評価は実使用で分かれていた
AQW-DXS12Aの乾燥については、複数の使用結果が一致していません。
十分に乾燥できたケースでは、タオルがふんわり仕上がった、乾き残りを感じなかったという記録があります。
一方で、乾燥力について「もう少し強ければよい」とした使用者や、容量内で使用しても厚手の衣類が乾き切らない場合があったとする記録も確認できました。
第三者による比較検証でも、洗浄性能や使い勝手に比べ、乾燥仕上がりの評価は低くなっていました。特に厚手衣類は注意点として残っています。
つまり、AQW-DXS12Aの乾燥性能は、
「6kgまで対応している」
という仕様だけでは判断しにくい状態です。
同じ6kgでも、Tシャツ中心の6kgと、タオルやジーンズを多く含む6kgでは結果が変わる可能性があります。
現時点では、衣類構成を統一した2kg・4kg・6kgの比較実測は確認できていません。
購入直後と約半年後で乾燥評価が変化したケース
今回確認できた中で、最も注目度が高かったのが同一使用者による経時変化です。
購入直後の記録では、乾燥後はふかふかに仕上がり、生乾き臭もなく、柔軟剤の香りも残るという評価でした。
その後、約半年使用した時点では評価が変化しています。
容量を守って使用していても、タオルやジーンズが乾き切らない場合があり、生乾き臭も発生するようになったとしています。
ここで重要なのは、同じ人が購入直後と半年後を比較していることです。
一方でN=1です。
乾燥結果が変わった原因について、
- 衣類構成
- 季節
- フィルターや内部の汚れ
- センサー判定
- 設置環境
- 個体差
- 機器側の性能変化
のどれが影響したのかまでは確認できていません。
したがって、「半年で性能が落ちる」と断定する材料にはできません。
ただし、長期使用後の乾燥力を調べる価値がある機種であることは分かります。
厚手衣類は特に確認したい
乾燥不足として具体的に挙がった衣類には、タオルやジーンズがあります。
第三者検証でも厚手衣類は乾燥面で弱点が確認されています。
これは、AQW-DXS12Aを「乾燥まで全自動で終わらせたい」という目的で購入する場合には無視しにくい部分です。
例えば同じ4kgでも、
薄手のTシャツ中心なのか、
バスタオルや厚手タオルが多いのか、
ジーンズを含むのか、
で結果は変わる可能性があります。
現在公開されている情報では、この衣類構成別の差を十分な数字で比較できません。
そのため、乾燥容量の「6kg」という数字だけでなく、普段どんな衣類を乾燥させるのかまで含めて考える必要があります。
旧型より洗乾時の消費電力量は180Wh減った
旧型AQW-DX12Rは、洗濯12kg・乾燥6kg、標準洗濯約29分、標準洗濯~乾燥約139分という基本容量・時間が共通しています。
大きく変わったのが洗濯~乾燥時の消費電力量です。
旧型は1130Wh、新型AQW-DXS12Aは950Wh。
差は180Whです。
計算上では約15.9%減っています。
ただし、これは公称値同士の比較です。
家庭での実際の消費電力量が必ず15.9%減るという意味ではありません。
衣類量や乾燥時間が変われば、実際の使用電力量も変化します。
公称950Whなら電気代は約29.45円
電力料金を31円/kWhとして単純計算すると、
0.95kWh × 31円 = 約29.45円
です。
これは標準洗濯~乾燥1回分の公称消費電力量から計算した値で、水道代や洗剤代は含みません。
毎日1回、365日同じ条件で使用した単純計算では、電気代部分は年間約10,749円です。
ただし実家庭では毎回6kgとは限らず、運転時間や乾燥条件も変わります。
そのため、実際の年間電気代として固定的に扱うのではなく、950Whという公称値を費用へ置き換えた目安として見るのが適切です。
自動おそうじでも手入れはなくならない
AQW-DXS12Aには乾燥フィルター自動おそうじがあります。
ただし、完全に手入れ不要になるわけではありません。
1日1回、6kgの洗濯~乾燥を行う条件では、乾燥補助フィルターは週1回程度の手入れが目安です。
乾燥運転後には排水フィルターの手入れも必要です。
自動投入タンクや経路についても、約6か月ごとの清掃目安があります。
乾燥性能を長く維持できるかを見る場合、このメンテナンス条件は重要です。
乾燥フィルター自動おそうじという名称だけを見て、「乾燥系の手入れがほぼ不要」と考えない方がよいでしょう。
音は比較的静かでも、振動とは分けて考える
公称運転音は、
洗い34dB、脱水42dB、乾燥45dBです。
実使用でも、以前使用していた縦型洗濯機より静かだった、脱水時も気になりにくかったという記録が複数確認できました。
一方で、戸建ての2階に設置したケースでは、運転音そのものは大きくないものの、離れた位置でも床の揺れを感じたという例があります。
音と振動は同じではありません。
「45dBだから振動も小さい」と判断することはできません。
特に木造住宅の2階や、床の強度に不安がある場所へ設置する場合は、本体約95kgという重量も含めて設置条件を確認した方がよいでしょう。
初期不良で本体交換になったケースも確認できた
AQW-DXS12Aでは、初期段階で本体交換になった使用例が少なくとも2件確認できました。
1件は購入約2週間後に本体底部から水漏れが発生し、点検後に本体交換となったケースです。
もう1件は設置直後から乾燥機能でエラーが発生し、本体交換になったケースでした。
いずれも交換後は正常に使用できています。
症状が異なるため、同一原因の不具合とは判断できません。
また、販売台数に対する故障件数が分からないため、この2件から「故障率が高い」「初期不良が多い」と結論づけることもできません。
購入時には、初期不良が起きた場合の販売店対応や保証条件も確認しておくと判断しやすくなります。
AQW-DXS12Aはどんな条件なら検討しやすいか
確認できた数字から見ると、AQW-DXS12Aは特に設置スペースを抑えながら12kgの洗濯容量を確保したい場合に特徴が出る機種です。
幅595mm、奥行667mm、高さ943mmで、洗濯容量は12kgあります。
一方、乾燥を重視する場合は「12kg洗える」という数字だけでは決めにくくなります。
乾燥上限は6kgで、厚手衣類については乾燥結果が分かれています。
普段の乾燥量が比較的少なく、タオルやジーンズを大量にまとめて乾燥することが少ない家庭では検討しやすいでしょう。
反対に、
毎回6kg近くを乾燥したい、厚手タオルやジーンズを多く入れる、洗濯から乾燥まで完全に任せたい
という場合は、公称6kgという数字だけではなく、実際の乾燥性能を他機種とも比較してから決めた方が判断しやすくなります。
AQW-DXS12Aについて今後最も確認したいのは、2kg・4kg・6kgで衣類構成を固定した場合の乾燥時間、消費電力量、乾き残りの差です。
現時点ではそこまで統一された自前実測データはありません。
そのため今回確認できるのは、「乾燥できる/できない」という単純な結論ではなく、乾燥量と衣類構成によって結果が変わる可能性があり、長期使用後の変化についてもまだ十分なデータがないというところまでです。