日立「BD-STX130M」は、洗濯13kg・乾燥7kgに対応するヒートポンプ式ドラム洗濯乾燥機です。

特徴の一つが、乾燥フィルターを毎回掃除する方式ではなく、乾燥時に発生したホコリや糸くずを大容量糸くずフィルターへ集める「らくメンテ」です。

ただ、購入前に知りたいのは仕様そのものより、

  • 実際には何分で乾くのか
  • 電力量はどの程度になるのか
  • 長期間使っても乾燥性能を維持できるのか
  • 本当にメンテナンスの手間が減るのか
  • 糸くずや排水まわりで困ることはないのか

という部分です。

今回は、自前で測定した独自実測値はまだありません。そのため、数値条件まで確認できた実使用記録と公称値を分け、BD-STX130Mを日常的に使ったときに何が分かっているのかを整理します。

結論|乾燥性能より「メンテナンス条件」の確認が重要

BD-STX130Mの公称値は、7kgの洗濯から乾燥まで標準コースで約93分、消費電力量は1,150Whです。

一方、約5kgを実際に洗濯乾燥した記録では、終了まで約1時間50分でした。

公称93分との差は約17分です。

ただし、洗濯物の重量や素材、室温などの条件が一致していないため、「公称値より17分遅い製品」と判断することはできません。

むしろ長期使用で注目したいのは、約8か月間、3~4人分をほぼ毎日洗濯乾燥していたケースで、乾燥不良や明確な乾燥時間の悪化が確認されていないことです。

一方で、メンテナンスについては結果が分かれています。

約1年間使用し、定期的な槽洗浄を続けたケースでは、1年間清掃していなかった排水口がほとんど汚れていませんでした。

反対に、1日2~4回使っていたケースでは、糸くずフィルターの清掃を怠った時期に排水口が詰まり、水があふれた事例があります。

つまりBD-STX130Mは「メンテナンス不要」の洗濯乾燥機ではありません。

毎回の乾燥フィルター掃除は不要でも、大容量糸くずフィルターや槽洗浄を適切に続けられるかが、長期使用では重要になります。

公称93分に対して実使用では約1時間50分だったケース

洗濯~乾燥7kgの公称値は次のとおりです。

条件所要時間消費電力量
標準コース・7kg約93分約1,150Wh
省エネコース・7kg約200分約680Wh

標準から省エネへ変更すると、公称値では消費電力量が470Wh減る一方、運転時間は107分長くなります。

実使用では、約5kgの衣類を洗濯から乾燥まで運転して約1時間50分だった記録があります。

このケースでは3~4人分をほぼ毎日洗濯乾燥し、使用期間は約8か月です。

93分という数字だけを見て購入すると、実生活では条件によって2時間近くかかる可能性があることは考えておいた方がよさそうです。

ただし、衣類量が5kgと7kgで異なるうえ、衣類の素材や室温なども統一されていません。

公称値と実使用値は「性能差」ではなく、使用条件によって運転時間が変わる実例として見る必要があります。

消費電力量は衣類条件によって約800~1,100Whまで変化

同じ長期使用ケースでは、ワットチェッカーによる洗濯乾燥時の消費電力量として、衣類条件によって約800~1,100Whの幅が確認されています。

公称値は1,150Whです。

少なくともこのケースでは、毎回必ず1,150Whを消費していたわけではありません。

ヒートポンプ式の洗濯乾燥機では、衣類量や素材、含水量、室温などによって乾燥工程が変化します。

そのため電気代を考える場合も、

「1回1,150Wh固定」

として考えるより、実際の衣類条件によって変動するものとして見た方が実態に近くなります。

標準7kgの公称値1,150Whを31円/kWhで計算した場合、電気代は約35.7円です。

標準使用水量65Lを上下水道262円/m³として計算すると約17.0円となり、合計では約52.7円/回です。

1日1回を365日続けた場合の目安は約19,229円です。

これはあくまで公称条件をもとにした計算で、実際の年間費用が必ずこの金額になるわけではありません。

約8か月の毎日使用でも乾燥性能の明確な悪化は確認されず

長期使用で気になるのは、数か月使ううちに乾燥時間が延びたり、生乾きが増えたりしないかです。

約8か月、3~4人分をほぼ毎日1回洗濯乾燥していたケースでは、明確な乾燥不良や乾燥時間の悪化は確認されていません。

厚手のフリースのフードやチノパンまで乾燥できたとされています。

一方、衣類量が4kgを超えるあたりからシワが増え、追加で風アイロンを利用するケースもありました。

乾燥容量は7kgですが、

7kg乾かせることと、7kg入れてもシワが少ないことは別です。

シワを重視する場合は、乾燥容量いっぱいまで詰め込まない使い方が判断材料になります。

「約2週間に1回」の糸くずフィルター掃除で済むのか

BD-STX130Mでは、7kgを1日1回洗濯乾燥する条件で、大容量糸くずフィルターの手入れ目安は約2週間に1回です。

乾燥のたびに乾燥フィルターを取り外して掃除する方式とは、日常的な手間が大きく異なります。

ただし、実際の使用では清掃頻度に差があります。

長期使用者の中には週1~2回程度確認・清掃しているケースもあります。

また、1日2~4回使用していたケースでは、糸くずフィルターの掃除を怠った時期に排水口が詰まり、周囲へ水があふれています。

糸くずが多く出る衣類を頻繁に洗う家庭や、1日複数回運転する家庭では、「2週間」という数字を固定的に考えない方がよさそうです。

使用回数や糸くず量を見ながら清掃間隔を調整する必要があります。

1年間使っても排水口がほぼ汚れていなかったケースもある

排水口については逆の事例も確認されています。

約1年間、1日1~2回洗濯乾燥し、

  • 週1回程度の15分槽洗い
  • 約2か月に1回の4時間洗浄

を続けていたケースでは、1年間清掃していなかった排水口がほとんど汚れていませんでした。

一方では排水口詰まりが発生し、もう一方では1年間ほぼきれいな状態を維持しています。

この違いから分かるのは、

BD-STX130Mなら排水口が詰まるとも、らくメンテなら何もしなくても詰まらないとも言えない

ということです。

洗濯回数、衣類から出る糸くず量、糸くずフィルターの清掃頻度、槽洗浄の頻度、排水設備などが異なるためです。

排水口の状態まで気にするなら、「らくメンテ」という名称だけで判断せず、定期的なフィルター確認と槽洗浄を前提にした方が安全です。

乾燥後の次回洗濯で糸くずが付着した事例がある

BD-STX130Mで注意しておきたいのが、乾燥運転後に次の「洗濯のみ」を行った際、衣類へ乾いたホコリや糸くずが付着したという事例です。

類似した内容は複数確認されています。

槽洗浄を行っても改善しにくかったケースや、点検後に設定変更を行っても症状が残ったケースもあります。

ただし、全利用者に発生しているわけではありません。

約8か月使用して問題を明確に再現できていないケースや、長期間使ってもホコリ残りをほとんど感じていないケースもあります。

そのため、

「BD-STX130Mは乾燥すると次の洗濯物へ必ず糸くずが付く」

とは言えません。

現時点で確認できるのは、

乾燥後の次回洗濯で糸くずが再付着するケースは存在するが、どの条件で発生しやすいのか、どの程度の割合で発生するのかは分かっていない

というところまでです。

この点を重視する場合は、購入後にタオル類を乾燥した翌日など、糸くずが多く出る条件で黒い衣類を洗い、付着状態を確認する価値があります。

室温や排水状態によって乾燥時間は変わる

乾燥時間を見る場合は、洗濯物の重量だけでは足りません。

室温が5℃以下または30℃以上の場合、乾燥時間が長くなることがあります。

給水温度が30℃を超える場合も、除湿性能が低下して乾燥時間が延びる可能性があります。

そのほか、

  • 排水状態
  • 衣類の片寄り
  • 脱水状態
  • 内部へのホコリや糸くずの蓄積

によっても運転時間は変化します。

乾き不足が発生した場合には、乾燥運転が1~2時間追加される場合もあります。

そのため「93分」という公称値だけで、自宅で毎回同じ時間に終わるとは考えない方がよいでしょう。

乾燥容量7kgでも、量を減らした方が使いやすいケースがある

BD-STX130Mの乾燥容量は7kgです。

ただし長期使用の記録を見ると、約4kgを超えるあたりからシワが増えたケースがあります。

別の使用者では、以前使っていた乾燥容量6kgの機種から7kgへ増えたことで、詰め込みすぎによるシワが減ったという結果もあります。

つまり容量の余裕には意味があります。

7kgいっぱいまで乾燥するためだけではなく、

普段4~5kg程度を余裕のあるドラム内で乾燥させるために7kg容量を使う

という考え方もできます。

洗濯13kg・乾燥7kgという数字を見ると洗濯物を大量に入れたくなりますが、洗濯と乾燥では容量が異なる点にも注意が必要です。

省エネコースは電力量を抑えられるが、時間は約2倍

7kgの洗濯乾燥では、標準コースが約93分・1,150Whなのに対し、省エネコースは約200分・680Whです。

消費電力量は約41%少なくなりますが、所要時間は2倍以上になります。

省エネコースではシワが増える場合もあります。

そのため、

  • 夜間にまとめて回して終了時間を気にしない
  • 少しでも電力量を抑えたい

という場合は省エネコースを使いやすく、

  • 朝や外出前など終了時間を重視する
  • 洗濯から乾燥まで早く終わらせたい

場合は標準コースを使いやすい構成です。

電気代だけでなく、約107分の時間差も含めて選ぶ必要があります。

BD-STX130Mを検討しやすい人

今回確認できた数字と長期使用例から見ると、BD-STX130Mは、乾燥フィルターを毎回掃除する手間を減らしたい人には検討しやすい機種です。

約8か月~1年使用しても乾燥性能に大きな不満が出ていないケースがあり、毎日の洗濯乾燥を前提とした使い方も確認できました。

一方で、

「らくメンテだからほとんど掃除しなくていい」

という期待で選ぶのは避けた方がよいでしょう。

糸くずフィルターの確認や槽洗浄は必要で、使用頻度が高い場合は公称の約2週間より短い間隔で状態を確認した方がよいケースもあります。

乾燥後の次回洗濯で糸くずが付着した事例もあるため、この現象を強く避けたい場合は購入判断時の確認ポイントになります。

BD-STX130Mで見るべきなのは、単純な「乾燥7kg」「93分」というスペックではありません。

毎日の乾燥を続けながら、どの程度のメンテナンスなら許容できるか。

そこまで含めて合うかどうかを判断する製品です。

商品リンク

日立 BD-STX130M

価格・在庫・ポイントは各販売ページでご確認ください。商品画像を表示する場合はAmazon画像URLを productImageUrl に設定してください。