Panasonic「F-YEX120B」の衣類乾燥時間は、公称約90分です。

ただし、この数字は約2kgの衣類を室温20℃などの規定条件で乾燥した場合のものです。今回、条件まで確認できた実使用記録と公称値を並べて整理すると、約2時間で乾いた例から、4時間35分運転しても厚手衣類の一部に湿りが残った例まで差がありました。

この記事では「90分」という数字だけでは分からない、洗濯物量・衣類の厚さ・室温による違いを、確認できた具体的な数字から見ていきます。

F-YEX120Bの約90分は「約2kg・20℃」での基準値

公称約90分の試験条件は、約2kgの衣類、室温20℃、湿度70%、6畳相当です。

衣類はTシャツ3枚、Yシャツ2枚、パジャマ1組、下着7枚、靴下2足、タオル3枚などで構成されています。

同じ約2kgでも、室温10℃の冬季条件では約135分です。

20℃では約90分 → 10℃では約135分

室温が10℃下がった条件では、乾燥時間が45分長くなっています。

そのため、約90分はF-YEX120Bの固定された乾燥時間ではなく、規定条件で約2kgを乾燥したときの基準として見る必要があります。

実使用では約2時間から4時間35分まで確認できた

今回、乾燥条件や衣類量まで確認できた実使用記録を整理すると、乾燥時間には大きな差がありました。

使用条件確認できた結果
木造6畳・3人分約2時間で乾燥
シーツ2枚約3時間で乾燥
大人3人分約4時間で乾燥
4人家族分・厚手衣類を含む4時間35分後も厚手パジャマの脇にわずかな湿り

4件は同一条件で測定されたデータではありません。室温、湿度、脱水状態、洗濯物重量、衣類構成、干し方が揃っていないため、この4件から平均乾燥時間を出すことはできません。

一方、実際の家庭では公称約90分を超えて運転している事例が確認できます。

購入時に見るべきなのは「何人分」という表示だけではありません。普段一度に干す量と、厚手衣類をどの程度含むかまで考えた方が実使用を想定しやすくなります。

乾燥時間だけでなく「最後まで残る衣類」に差が出ている

衣類別の記録では、薄手衣類と厚手衣類で結果が分かれています。

ある実機検証では、Tシャツとズボンは3時間で乾燥した一方、バスタオルは3時間後も完全には乾いていませんでした。

別条件では、4時間35分運転した時点で、下着、薄手のシャツ、ズボン、タオル、フリースなどは乾燥していましたが、厚手パジャマの脇部分にはわずかな湿りが残っています。

さらに1年間使用した記録でも、厚手衣類が乾き切る前に自動停止することがあったとされています。

今回確認できた範囲では、乾燥時間そのものよりも、バスタオルや厚手衣類が最後まで残りやすいかを見る方が購入判断に使いやすい結果でした。

パーカー、厚手のパジャマ、バスタオルなどを多く干す家庭では、全体がほぼ乾いたあとに一部だけ追加乾燥が必要になる可能性があります。

自動停止しても完全乾燥とは限らない

衣類乾燥モードでは、衣類が乾き切る前に自動停止する場合があることが公式FAQでも案内されています。

乾燥状態は衣類に残った水分そのものを直接測定するのではなく、温度や湿度などの変化をもとに判断します。

実使用記録でも、厚手衣類に湿りが残った状態で停止した例が確認できました。

反対に、1年間使用した記録では、衣類が乾いて湿度が30%台まで下がったあとも運転が続いた例があります。

後者は1台・1家庭の記録なので、F-YEX120B全体の挙動として一般化はできません。

ただし、自動停止を「すべての衣類が完全に乾いた合図」と考えず、厚手衣類だけ最後に確認する使い方には意味があります。

電気代約9.9円は約2kgを規定条件で乾燥した場合

60Hz・室温20℃・衣類約2kgの条件では、衣類乾燥1回の消費電力量は312Wh、乾燥時間は約90分、電気代の目安は約9.9円です。

冬季10℃条件では、乾燥時間が約135分に延び、消費電力量は423Whになります。

一方、別条件の実機測定では、衣類を90%乾燥させるまでの電気代が約23.5円でした。

規定条件では約9.9円 → 別条件の実測では約23.5円

測定条件と乾燥終了の判定が異なるため、この2つをそのまま優劣比較することはできません。

重要なのは、電気代も乾燥時間と連動して変わる点です。

普段の洗濯物で3〜4時間運転する場合、約90分を前提とした1回約9.9円だけで実際の費用を判断するのは難しくなります。

従来機との比較では、乾燥時間より消費電力量を抑える方向に変わっている

F-YEX120Bと従来機F-YHVX120の公称値を比較すると、設計上の違いが分かります。

条件F-YHVX120F-YEX120B
20℃・乾燥時間約75分約90分
20℃・消費電力量885Wh312Wh
10℃・乾燥時間約97分約135分
10℃・消費電力量1100Wh423Wh

20℃条件では乾燥時間が75分から90分へ延びる一方、消費電力量は885Whから312Whへ下がっています。

冬季条件でも同じ傾向です。

この数字から見ると、F-YEX120Bは「できるだけ短時間で乾かす」方向より、乾燥に多少時間を使いながら消費電力量を抑える方向へ変わったモデルと考えられます。

乾燥時間を最優先するか、毎日の消費電力量を重視するかで評価が変わる部分です。

室温上昇の公称目安は約1〜2℃

エコ・ハイブリッド方式を連続運転した場合、室温上昇の目安は約1〜2℃前後です。

衣類乾燥除湿機には冷房機能がないため、運転中の放熱は発生します。

今回確認した実使用情報には「暑さが気にならなかった」という体感記録もありますが、温度計を使った条件付きの数値ではありません。

そのため、「F-YEX120Bは暑くならない」とまでは判断できません。

小さな部屋を閉め切って長時間使う場合は、公称上も室温上昇があることを前提に考えた方がよいでしょう。

運転音は公称37〜49dB、別条件の実測では最大55.0dB

公称運転音は、衣類乾燥の速乾・標準で49dB、音ひかえめで41〜42dB、除湿・弱では37dBです。

別条件の実機測定では、最小37.93dB、最大55.0dBが記録されています。

公称値と実測値では測定環境が異なるため、49dBと55.0dBだけを見て性能差と判断することはできません。

また、実使用では就寝時に気になった例と、問題にならなかった例の両方があります。

数字から判断できるのは、ほぼ無音で使う機器ではないということです。

寝室のすぐ近くで使う場合と、洗濯物専用の別室で運転する場合では、同じ運転音でも受け取り方が変わります。

3.2Lタンクは約6〜9時間で満水になった事例がある

F-YEX120Bのタンク容量は約3.2Lです。

大人3人分を乾燥させながら除湿運転した事例では、約6時間でタンクが満水になっています。

別の高湿度環境では、湿度90%近い新築鉄筋住宅で自動・ワイド設定と扇風機を併用し、約9時間後に3.2Lのタンクが満水になって停止しました。

条件が異なるため「6〜9時間で必ず満水になる」という意味ではありません。

ただ、高湿度の状態で長時間運転する場合には、3.2Lを回収すると自動停止することが分かります。

長時間の連続除湿を想定する場合は、内径15mmのホースを使った連続排水にも対応しています。

衣類乾燥を数時間行うだけなのか、梅雨時期などに長時間除湿するのかで、タンク容量の重要度は変わります。

F-YEX120Bを検討しやすい条件

今回確認した数字を並べると、F-YEX120Bは「どんな洗濯物でも約90分で終わらせたい人」より、多少時間が延びても消費電力量を抑えて日常的に衣類乾燥したい人の方が特徴を活かしやすい製品です。

約2kg前後の衣類を中心に使う場合や、洗濯物専用の部屋で数時間運転できる場合は、公称値との関係も理解しやすくなります。

反対に、家族分の大量の衣類や厚手衣類を毎回短時間で乾かしたい場合、寝室の近くで使う場合、高湿度環境で長時間無人運転する場合は、乾燥時間・運転音・タンク容量を購入前に確認しておきたいところです。

F-YEX120Bの約90分は、約2kg・20℃などの規定条件で得られた数字です。

実使用を判断するときは「90分で乾くか」だけではなく、普段の衣類量で何時間使うことになりそうか、その時間と消費電力量を許容できるかを見る方が判断しやすくなります。

Panasonic F-YEX120B
商品リンク

Panasonic F-YEX120B

価格・在庫・ポイントは各販売ページでご確認ください。商品画像はAmazonの商品掲載画像です。