ダイキン MCK706Aを調べると「空気清浄31畳」という数字が出てきます。一方、後継のMCK707Aは21畳です。
数字だけを見ると、後継機で空気清浄能力が大きく下がったようにも見えます。
そこで今回は、MCK706Aと後継モデルの公式数値を同じ項目で整理し、適用床面積だけでなく、8畳を清浄する時間、最大風量、騒音、加湿量まで比較しました。
さらに、実使用で確認された給水・運転音・本体サイズ・通知音の違いも照合しています。
結論|MCK706Aの「31畳」だけで性能を判断しない
MCK706Aは旧JEM1467基準で空気清浄の適用床面積が31畳です。
後継のMCK707Aは新しいJEM1467:2026基準で21畳となっています。
ところが、両機種を同じ性能項目で比較すると次のようになります。
| 項目 | MCK706A | MCK707A |
|---|---|---|
| 適用床面積 | 31畳 | 21畳 |
| 8畳の清浄時間 | 約9分 | 約9分 |
| 最大風量 | 7.0m³/分 | 7.0m³/分 |
| 最大運転音 | 54dB | 54dB |
| 最大加湿量 | 700mL/h | 700mL/h |
| タンク容量 | 約3.4L | 約3.4L |
| 本体サイズ | 315×315×760mm | 315×315×760mm |
| 重量 | 約12.5kg | 約12.5kg |
適用床面積は10畳小さくなっていますが、今回比較できた主要な性能値はほぼ変わっていません。
つまり、
「31畳から21畳になった=空気清浄能力が10畳分低下した」
とは判断できません。
MCK706Aを選ぶときは、適用床面積だけでなく、8畳を何分で清浄できるか、最大風量はいくつかまで確認した方が実態をつかみやすくなります。
MCK706AとMCK707Aでは「適用畳数」だけが大きく変わる
今回の比較で最も大きかった差は、適用床面積です。
MCK706Aは31畳、MCK707Aは21畳で、表示上は約32%小さくなっています。
しかし8畳の清浄時間はどちらも約9分、最大風量も7.0m³/分です。
最大加湿量、本体サイズ、重量も同じ数値でした。
ここで重要なのは、2機種で適用しているJEM1467の基準が異なることです。
MCK706AはJEM1467:2015、MCK707AはJEM1467:2026で表示されています。
そのため、異なる基準で算出された「31畳」と「21畳」を、そのまま性能差として比較するのは適切ではありません。
旧モデルと新モデルを比較するときは、同じ条件で比較しやすい「8畳の清浄時間」「最大風量」も一緒に見る必要があります。
MCK706Aで購入前に確認したい数字
MCK706Aの主要な数値を、購入判断に関係する項目だけに絞ると次のようになります。
- 8畳の清浄目安:約9分
- 最大風量:7.0m³/分
- 最大加湿量:700mL/h
- タンク容量:約3.4L
- 本体サイズ:315×315×760mm
- 本体重量:約12.5kg
- 運転音:18~54dB
- 空気清浄時の消費電力:10~82W
- 加湿空気清浄時の消費電力:10~84W
特に注意したいのが、騒音と本体サイズです。
最小運転音だけを見ると18dBですが、最大では54dBまで上がります。
また床に置いたときの幅と奥行は315mmですが、高さは760mmあります。
「床面積はそれほど取らない」と「本体の存在感は小さくない」は両立します。
「静か」と「音が気になる」が両方出る理由
MCK706Aの公称運転音は、空気清浄・加湿空気清浄ともに次の4段階です。
| 運転状態 | 運転音 |
|---|---|
| しずか | 18dB |
| 弱 | 27dB |
| 標準 | 37dB |
| ターボ | 54dB |
最小と最大では36dBの差があります。
実使用でも、通常の自動運転では静かと感じた例が複数確認されています。
一方、料理、ホコリ、ニオイなどを検知して風量が上がったときには、風音が大きくなったという使用例もあります。
この2つは矛盾しているとは限りません。
普段の低風量時と、汚れを検知した後の高風量時では運転状態そのものが違うためです。
そのため「MCK706Aは静か」「MCK706Aはうるさい」という評価だけでは判断しにくく、どの運転状態で使ったかまで見る必要があります。
なお、今回は距離を固定した騒音計による独自実測値までは取得していません。
18~54dBは公称値です。
給水は「楽」と「使いにくい」の両方が成立する
MCK706Aは2WAY給水に対応しています。
本体の給水タンクを外さず、上から水を注ぐ方法と、タンクを取り外して水道で給水する方法があります。
実使用では、上から直接水を入れられる点を便利とする例が複数確認できました。
毎回約3.4Lのタンクを水道まで運ぶ必要がないためです。
一方、タンクを外して満水にし、本体へ戻す使い方では、満水状態のタンクを扱いにくいという例も確認されています。
つまり、
「給水機能が便利か不便か」ではなく、どちらの給水方法を使うかで評価が変わる
と考えた方が実態に近くなります。
日常的に上から給水するのであれば2WAY給水の利点を使いやすい一方、水道でタンクを満水にして運ぶことが多い場合は、実際の取り回しも確認したいポイントです。
最大700mL/hでも「3.4Lなら必ず4.9時間」とは限らない
最大加湿量は700mL/h、タンク容量は約3.4Lです。
単純計算すると、
3,400mL ÷ 700mL/h = 約4.86時間
となります。
流通仕様でも最大運転時の連続加湿時間は約5時間とされています。
ただし700mL/hは最大加湿量です。
室温、現在の湿度、運転モードなどによって実際の水の減り方は変わるため、一般家庭で常に約4.9時間で空になるという意味ではありません。
今回の調査では、
「室温○℃・湿度○%の部屋で、満水から何時間使えたか」
という条件を揃えたMCK706Aの実測値までは確認できませんでした。
公称700mL/hと、家庭での実際のタンク持続時間は分けて考える必要があります。
315mm四方でも高さ760mm・12.5kg
MCK706Aの設置面積は315×315mmです。
一方、高さは760mm、本体重量は水を入れていない状態で約12.5kgあります。
実際に購入した人からは、寸法を確認していても本体を大きく感じたという例が複数確認されています。
これは数値上も説明できます。
横幅と奥行は31.5cmですが、高さは76cmあるためです。
また約12.5kgあるため、毎日別の部屋へ運ぶ使い方では重量も無視できません。
固定した場所へ設置する場合と、頻繁に移動させる場合では評価が変わる部分です。
夜間使用では水切れ通知音も確認したい
加湿運転中の水切れ通知音について、夜間に気になった使用例が複数確認されています。
寝室兼リビングで使用し、夜間に通知音で目が覚めたため設定を変更したケースもありました。
一方で、通知音を設定で切って使用した例もあります。
そのため、水切れ通知音があること自体を故障や不具合と扱うのは適切ではありません。
ただし、夜間に加湿機能を使用する予定で、通知音に敏感な場合には購入後に確認したい設定です。
消費電力から計算すると月額はモードで大きく変わる
空気清浄時の公称消費電力は10~82W、加湿空気清浄時は10~84Wです。
電気料金を31円/kWhとして、同じ消費電力で24時間×30日動き続けた場合を単純計算すると、
- 空気清浄・10W:約223円/月
- 空気清浄・20W:約446円/月
- 空気清浄・82W:約1,830円/月
- 加湿空気清浄・23W:約513円/月
- 加湿空気清浄・84W:約1,875円/月
となります。
これは実測電気代ではありません。
自動運転では風量が変化するため、84Wで30日間ずっと運転するとは限りません。
そのため、上の金額は「消費電力差が月額へどの程度影響し得るか」を見るための計算値として扱う必要があります。
MCK706Aの実際の24時間・30日間の消費電力量は、今回確認できていません。
本体価格だけでなく交換部品も見る
2026年9月時点では、MCK706Aは約5万円前後から確認できました。
本体以外では、交換部品があります。
確認できた主なものは、
- 集じんフィルター:税込10,340円
- 脱臭フィルター:税込6,600円
- ストリーマユニット:税込4,840円
です。
集じんフィルターや加湿フィルターなどには約10年の交換目安があります。
ただし「10年間交換不要」と「10年間メンテナンス不要」は別です。
加湿機能を使う場合は、水の交換や加湿フィルター、水トレーなどの定期的な手入れが必要です。
また、任意で使える特化型脱臭フィルターは1枚3,300円、交換目安約3か月です。
1種類を1年間、3か月ごとに交換すると、
3,300円 × 4回 = 13,200円
になります。
これは標準使用で必須の費用ではありません。
ペット臭など特定用途で追加フィルターを使う場合だけ発生する費用です。
MCK705Aからの買い替えは価格差も確認したい
旧モデルのMCK705AとMCK706Aは、今回確認した主要性能では大きな差がありません。
そのため旧型だから無条件にMCK705Aを選ぶのではなく、実際の販売価格を比較した方が判断しやすくなります。
在庫が少なくなると旧型の方が高くなることもあるためです。
MCK706Aについても、発売直後と2026年9月では価格が下がっています。
「旧型=安い」「新型=高い」と固定せず、その時点の販売価格を見る必要があります。
MCK706Aでまだ数値化できていない部分
今回、公式数値と実使用情報を比較すると、MCK706Aにはまだ家庭条件で数値化されていない重要な部分が残っています。
特に不足しているのは、
- 実際の部屋で湿度30%から50%まで上がる時間
- 本体から1m離れた地点でのモード別騒音
- 自動運転24時間・30日間の実消費電力量
- 約3.4Lの満水タンクが実際に何時間持つか
- 1年以上使用した後の加湿能力や内部汚れの変化
です。
たとえば最大加湿量700mL/hという数字は確認できますが、12畳の部屋で湿度が何分で上がるかまでは分かりません。
運転音も18~54dBという公称値はありますが、家庭内の同一条件で測った値ではありません。
MCK706Aについて性能をさらに細かく判断するには、この部分の実測が必要です。
MCK706Aを検討しやすい条件
今回確認できた数字から見ると、MCK706Aは、
- 8畳を約9分で清浄する70タイプを探している
- 空気清浄と最大700mL/hの加湿を1台で使いたい
- タンクを外さず上から給水したい
- 幅・奥行315mm程度なら設置できる
- 約5万円前後の価格帯を検討できる
という条件では比較候補にしやすいモデルです。
一方、
- 高さ760mmの本体を置きたくない
- 約12.5kgの本体を頻繁に移動したい
- 夜間の通知音に敏感
- タンクを外して毎回満水給水する予定
- 実際の月間電気代や加湿速度まで確認してから買いたい
という場合は、購入前に追加確認したい項目が残ります。
特にMCK706Aの「31畳」という数字は、後継機の21畳と単純比較しない方がよい項目です。
適用床面積だけを見るのではなく、8畳清浄時間、最大風量、運転音、加湿量まで合わせて判断することで、モデル間の実際の差をつかみやすくなります。